紅葉三昧 一関・平泉・宮城県北観光
ちょっと前の話になりますが、11/4~6 関東のお客様からのご依頼でプランニングから行った7名様の2泊3日の観光ツアーを実施してきました。
お客様からの要望は「樹木葬に眠っている方のお墓参り」「毛越寺・中尊寺を見たい」「鳴子温泉に泊まりたい」この3つだけで「その他はおまかせします」とのこと。当店が得意分野なご依頼!
お客様に提出した行程表
1日目 お墓参り⇒骨寺村荘園⇒ホテル
2日目 AM平泉観光⇒PM一関観光(お昼食べながら見る場所決める)⇒鳴子温泉
3日目 宮城観光(2日目の夕方決める)
というもは、はっきり言って、ひどい行程表です。プランニング段階では、お客様は当然心配のご様子でしたが「お任せ下さい」「必ず満足していただけます」と、こちらの根拠のない自信を受け入れてくださりOK出ました。
まずは1日目、「添乗員」兼「ガイド」兼「運転手」業界用語を組み合わせると T/D/G TCとかT/D はよくあるが、T/D/Gはほとんどいない、当店ならでは!が駅にお迎え。
まずは昼食。お蕎麦が食べたいとのことではあるがなかなか駐車場があって予約の取れる蕎麦屋は一関の街中には少ない。ということで、駐車場もお店も広い「インター伊吹」をチョイス。そば以外のメニューも豊富!移動の車中では蕎麦とうどん両方食べられる「吹きよせざる」をおすすめして皆様それを食べる気満々で店内へ!ところが注文する段階でお店の女性の方「吹きよせざるは、量が結構あり、みなさんは食べ切れないかもしれませんねぇ~~~私は食べ切れないです」とか言い出しまして・・・こんなゆるい感じがこのお店の大好きな理由のひとつなんですけどね!ってことで、皆さんうどんと蕎麦をバラバラに頼みシェアして両方召し上がってました!ここのお店の面白い所をもう一つ、消費税8%時代から何故か¥1080+税 というメニューが多い、10%の増税されて 同じメニューが¥1100+税になっていることを少し期待したがそれはなかった・・・
以前、別のお客様6名を「そば食べたい」ということでインター伊吹にお連れしたとき、うなぎやらカツ丼やらを頼み誰一人そばを頼まなかったことがありましたが今回はそういうことがなかったのでちょっと安心・・・
その後厳美渓をチラ見。祝日ともあり観光客多数!空飛ぶ団子は大行列、とある観光の方のお話だと「1時間並んで買った」とのこと。人混み嫌いな運転手。早々にメインの団子コーナーを切り上げ、長者滝橋へ「ここは竹筋コンクリートで出来た橋です。私は中身を見たことがないのでわかりませんが、看板にそう書いてあるのでそうです。」とご案内。実は厳美渓、この橋の上から眺める景色もかなりきれいで皆さんに喜んで頂けるので通りましたが、今回も喜んでいただけました。プロボックス・プリウスがよくとまっているサラリーマンサボりスポットなどもご案内しつつ知勝院へ。
知勝院は紅葉絶好調の最高の景色!里山再生のお話や、樹木葬のお話などを聞きつつお墓参り。住職さんにご案内をお願いしていたのですが、急用が入り対応できなくなっておりましたが、途中でお会いできお話もできたのでちょっと安心しました。良い天気の中お墓参りも出来、今回のツアーの最重要要望は完了。まずは一安心。現地に行くまでは、墓石がないのは寂しいというお話なども出ておりましたが、墓石があっても誰も手入れしないほうが悲しい。ここは、里山再生も目的なので一年中きれいにしてもらえる。と説明すると皆さん納得してました。先日のまるくツアーで、神楽を鑑賞した、「玉叢庵(ギョクソウアン)」も見せていただきました。
見学後、骨寺へ移動。通常は交流館でお勉強してからの現地見学となるのですが、今回はお客様の知識レベルも高いし日没の関係もあり先に現地見学。せっかく順番変えるのだから、見学ルートも逆に使用(根拠なし)ということで、イグネエリア、神社、小さい田んぼ、交流館近くの全景が見える場所というふうに回りました。まともに説明できないT/D/G、「質問はほとんど答えられないので、今から行く場所、特にバスが停車する場所を目に焼き付けておいて下さい。」とお願いし、イグネは「防風林で、この木が風よけになる」「重要な神社」「小さい田んぼ」「骨寺のガイドさんが色々説明する場所」などと無茶苦茶な説明をしつつ、交流館へ。せっかくなのでシアターを見学していただき、資料館全体も常駐のガイドの方に詳しく解説してもらい、骨寺の意味をしっかり学んでいただき大満足して頂きました。現地を先に見るのが良いか、学んでから現地を見るのが良いかという話になれば答えは「お客様次第」ということになると思います。歴史や原風景に興味のあるお客様であれば、理想は、現地チラ見⇒お勉強⇒現地再確認が、良いと思います。しかし興味があまりないお客様は、お勉強⇒現地 が良いような気がします。今回のケースはあくまでもお客様の歴史などの知識が高い場合のレアケースなのかなとも思います。
まだまだ色々書きますが、骨寺がどれだけ良かったかと言うと、3日間のツアーの最後に一番印象的だったのは「骨寺の原風景」とおっしゃっていた方もいるくらいでした。その理由の一つとして、久保川イーハトーブ(知勝院)の里山再生は「現在進行系の再生」骨寺荘園は「再生部分はあるものの保全している原風景」その違いを楽しめて非常に満足したということもありました。稲刈りが終わり、正直あまり美しい時期ではない骨寺ですが、ものすごく満足していただいたこと嬉しく思いました。
ホテルへ向かうにはまだ少し時間があり、まだなんとか明るかったので、祭畤大橋希望の丘 へご案内。こちらも紅葉絶好調!しかも砂防ダムに溜まった水も綺麗なブルー!薄暗くはあるものの最高の景色を見せることが出来ました。現在の祭畤大橋の下に見える2世代前の祭畤橋もみて頂き、落橋の際にあの橋も活用した話などもしました。3.11が起きる前にこのエリアではこれだけの地震があったこともお伝えできました。お客様の中には「なんでこの場所がガイドブックに載ってない」とか怒っておられる方もいらっしゃいました。載っているものもありますが、たしかにほとんど取り上げられていないのは事実、矢櫃ダムの景色含めもっと皆さんに知ってほしい場所です。暗くなってしまったので、土砂ダムの場所など車中からご案内しながら、サンルートホテル一関へと向かいました。このエリアで1日ゆっくり観光してほしいと思いつつ・・・ホテルへお送りして本日の任務終了!
2日目サンルートホテルへお迎えに行き、前日に予約をしておいた夕食の前沢牛すき焼きの感想を聞くと皆さん浮かない様子「美味しかったんだけど値段の割に肉が少なかった」とのこと、この件については明らかにこちらのミスです。前沢牛の価格をきちんと伝えてなかったのが問題です。100gで2000円とかするので、その良さと価格を事前に伝えておかなかったのは反省点です。事後ではありますが説明をして納得して頂き2日目スタート!
午前中は平泉観光。ここはお客様希望で専門のガイドさんを依頼。普通のガイドさんでは・・・なので、ここは知る人ぞ知る 千葉信胤さんに依頼。規定上多くは語れないのですが、ブラタモリの平泉、出演は千葉信胤さん、ロケバスは当店!という組み合わせ。よくわかりませんが最強のはずです。さすがの信胤さんお願いして正解。お客様の難しい質問にも正確に答えていただき感謝感謝です。とはいえ知識浅いT/D/G質問の内容も回答もよく分かっていないというのが正直なところですが・・・ただし、正確な貴重な情報を中尊寺でもお客様にお伝えできることがあります。今回喫煙者の方がいらっしゃったのでこの情報は重要です!はい!それは「喫煙所の場所」です。
中尊寺・毛越寺(どちらも紅葉絶好調)を見学して、昼食は平泉レストハウスへ。実は2日目の昼食ここの自由食が良いんです。岩手の名物色々あってどれも安くて美味しい!バスで到着すると「まるくさんすいません予約伝わってなかったです」とのこと、「当然です予約してないですから」というと安心したご様子で・・・決まりはないものの立ち寄り連絡はしたほうが良いのですが面倒なのでしてないという・・・すいません。
お客様は、じゃじゃ麺、もち、牛タン丼、などを好きなものを皆さん召し上がってました。私の一押しの白金豚焼肉定食はおすすめしたものの誰も今回はチョイスしませんでした(泣
食後はお土産タイム、色々ある中で今回は実演している佐々木煎餅をお客様に強くアピール!これは南部せんべいではなくクッキーだ!とか説明しつつお勧め。そして行動とは裏腹にT/D/Gの手には、ごま摺り団子・・・
昼食後はお楽しみの「一関観光」ってことで、「でかい溜池を見に行きましょう」と伝え、どこにお連れしたかと言うと「遊水地展望台」本当は「大部ケ岩」に行きたかったのですが、時間の関係で展望台へ。平泉のことはよく知らないくせに遊水地のことは結構説明できるT/D/G。看板を解説しつつ、「3200億円の遊水地」、「78億円の柵の瀬橋」、いくらだかわからん「日本一長い鉄道橋」などを説明しながら見て頂きました。
全体を見学後、78億円の橋を渡り白鳥の餌場でのある田んぼの中を白鳥見つつ走り、平泉の遊水地の水門をくぐり達谷の窟を車窓から(毎度拝観せずすいません)と謝りながら見学し「温泉行くならのんびりしましょう」と伝え、勝手に自分がゆっくりしたいから設定した16時鳴子温泉チェックインを目指し一関を離れました。車中は皆さんお昼寝してました・・・
鳴子温泉は「近くに公衆浴場がある宿」というご希望があったので、2件隣りに公衆浴場がある「鳴子観光ホテル」をチョイス。大型バス4台到着済み、ん?これはお風呂が混むパターンT/D/Gがチェックインするときも夕食時間は聞かれる、大体はお宿にご迷惑がかからないよう「ご都合良い時間に合わせます」とこちらは答えますが、団体客が多い日の夕食、心のなかでは「19時以降」と願うのです。帰ってきた答えは「19時からでお願いします」ラッキー!!!その理由はと言いますと、団体も一般のお客様も通常夕食開始は18時とか18時半。そうなんですその時間はお風呂はガラガラなんです。予想通り18時頃お風呂に行くと1箇所しか無い大浴場、私含めたったの4名。あがる頃には私一人の貸切状態でのんびりさせて頂きました。皆さんも覚えておいたほうが良いですよ!!せっかくなので、夕食後は公衆浴場へ。激熱のお湯と、ぬるい乳白色の湯船が2つあり、効能もよくやまないまま両方入って楽しんできました。当店のお客様もいらっしゃっており、お風呂から上がった後にコンビニに一緒に買い出しに行くなどしてその日の夜は終わりました。
3日目。この日は終日おまかせコース。前日にお客様と打ち合わせもしてない。伝えたのは9時出発で、とりあえず「鳴子峡に行く」というだけ。9時出発というのには意味があり、この時期の鳴子峡平日でも激混み駐車場に入るのにも渋滞するのです。温泉からは渓谷の駐車場までは10分弱、遊歩道に入れるのは9時から、そして、9時より前の出発は朝食がゆっくり食べられないから避けたい。という「総合的且つ有意義な出発時間」をチョイスし出発。結果は正解。駐車場はまだガラガラ、遊歩道もそれほどでもない、さらに朝の日差しが、国道の橋(名前知らない)をきれいに照らして最高の景色でした。
そして無計画ツアーは「分水嶺」に行きますということで、山形へ。車で10分程度ですがそこは山形県。堺田駅そばの分水嶺を見学、お客様葉っぱを流し、太平洋に行くか日本海に行くか当てよう!ってことで葉っぱスタート!ところが分岐点まで流れてきて「葉っぱが石に引っかかり停止」というまさかの結果。一同爆笑!その後、無人駅を見学。都会の方は無人駅を見る機会もあまりないので結構喜んでいただけるのです。ちょうど列車が入ってきたので撮影会。非電化の陸羽東線、電線がないのも楽しんで頂きました。都内の一部の地下鉄も架線はないという話もありますがそれはそれとして・・・今回は意外と喜ばれる、無人駅から列車に乗って無人駅で降りるというワクワクドキドキなアトラクションを入れられなかったのは少し残念でした。ボタン押さないと開かないドアとか、乗車証明書を取るとか結構喜んでもらえたりしますので・・・
なんだかレポート長くなって疲れてきたので、ここからは簡単に。分水嶺の後は満車の鳴子峡駐車場を眺め、道の駅により、有備館により、私の好きな蕎麦屋さんに「皆さんお昼はそばでいいですか」と聞きつつもほぼ決定事項として伝え、天ざる食べる気満々の皆様に悲報の「本日フライヤー故障のため天ぷらの提供は出来ません」という、残念なお知らせはあったものの、せいじん庵の店主のメチャクチャな対応に皆さん喜び、新そばに喜び、仙台の「日本発の水力発電所」を、チラ見して仙台駅でのお別れとなりました。
これで本当にお客様は満足したのかという問題ですが、祭畤大橋と遊水地が良かったのかもしれませんが、当初3日目は松島観光説もあった中、3日目の移動中「松島行きますか?」の問いに対し「せっかくだから普段見られないところ見せて下さい」という答えが帰ってきたので楽しんでいただけているんだと思い松島やめて近場を攻めました。有備館そばの私設の「日本刀博物館」を見る時間がなかったのは残念ですが・・・お帰りになった後、代表の方から、「珍しいスポットや美味しいお蕎麦屋さんにつてていって頂き一同満足してます」と、メールを頂いたので安心しました。